慢性炎症があなたを老けさせる⁉︎
こんにちは!
整体院 こもれ陽の熊切です。
「すぐ疲れる」、「やる気が出ない」、「なんか調子悪い」
こんな体の違和感を感じことはないでしょうか。
もしかしたら、そんな体の不調は「慢性炎症」が原因かもしれません。
そして、慢性炎症は「老い」の原因になると言われています。
そんな、悪いイメージの炎症とはなんでしょうか。
炎症と慢性炎症の違いを説明しますね。
「炎症」と「慢性炎症」どう違うの?
(炎症)
・原因:ぶつけたり転んだり、体を傷つけた時に起こる反応
細菌やウイルスなどが体内に入った時の免疫細胞の反応
・病態:傷ついた部位が赤くなったり、腫れたり、熱をもったりする。
・経過:炎症によって起こる反応は一時的で、しばらくすれば治る。
(慢性炎症)
・原因:はっきり特定しにくい
・病態:炎症反応がだらだらと長引いてなかなか治り切らない
・経過:症状は軽くて見つけにくい。
別の疾患につながったり、症状を悪化させたりする場合がある。
という違いがあります。
炎症反応は自己治癒能力なので、とても重要な体の機能ですし、
短い期間で治ることがほとんどです。
しかし、慢性炎症は炎症反応がなかなか治らずに、
体内でくすぶり続けている状態なのです。
なぜ、慢性炎症になるの?
慢性炎症が起こる原因としては、
①肥満・運動不足
②疲労蓄積
②喫煙
③アルコール
④睡眠不足
があります。詳しく説明すると、
①肥満・運動不足
運動不足や食べ過ぎなどで太ってしまうと、
脂肪細胞から炎症を引き起こす物質が分泌されて慢性炎症が起こります。
さらに、高カロリーな食事は脂肪細胞を刺激するので
炎症反応が長引いて血糖値が下がりにくくします。
高カロリーな食事や運動不足は
血中の悪玉コレステロールを増やしてしまって、
その悪玉コレステロールが
血管に炎症を引き起こしてしまいます。
②喫煙
喫煙も善玉コレステロールを減らして悪玉コレステロールを増やしてしまうので、
慢性炎症の原因になります。
③アルコール
中性脂肪は、アルコールの摂取するほどに増えてしまいます。
なので、お酒の飲み過ぎも慢性炎症の原因になります。
④睡眠不足
睡眠は全身のメンテナンスの時間です。
睡眠時には、免疫機能を高めるいくつかのサイトカインの分泌が促進されます。
また、風邪を引いた時や病気になった時にも
これらのサイトカインが分泌されることで眠気がもたらされます。
その理由は睡眠によって
病気の回復を早めるためなのです。
慢性炎症が病気の原因⁉︎
そんな慢性炎症が関係する病気としては、
動脈硬化
心筋梗塞、脳梗塞
肝硬変・肝がん
糖尿病
がん(大腸がん、食道がんなど)
慢性腎臓病
関節リウマチ
肺の病気
アルツハイマー
うつ病
などがあります。
慢性炎症が起こると、その部分の細胞から炎症を促進させる
炎症性サイトカインという物質が放出されます。
炎症性サイトカインは体の免疫システムに
スタートをかける物質ですが、
炎症状態が長く続くと
免疫システムもどんどん過剰に反応してしまいます。
免疫システムが過剰に反応すると、
正常な細胞を傷つけてしまい、
細胞は線維化という硬い状態になり、
肌や臓器や血管などの働きまで悪くしてしまいます。
このように、繊維化した状態が
実は「老化」と言えるのです。
血管が老化した状態になると、
心筋梗塞や動脈硬化が起きやすくなります。
血管が「老化」すると体の細胞は酸素不足、栄養不足になって
肌や髪にダメージを与えます。
それが
シミやシワです。
高齢の方の体内の炎症レベルを測定すると、
その数値が低いことがわかっています。
このように慢性炎症は体の老化を促進させてしまう、
避けたい状態といえます。
慢性炎症は改善できる!
では、
どうすれば慢性炎症を防げるのでしょうか?
慢性炎症は生活習慣によって起こるので、
その習慣を見直す必要があります。
特に意識したいのは、
以下の5つになります。
①食事の改善
②お酒は基準量、タバコは禁煙
③適度な運動
④ストレスを減らす
⑤自分に合った睡眠時間の確保
①食事の改善
血液中の悪玉コレステロールが増えると、
血管に炎症が起きやすくなります。
また、善玉コレステロールは
血液中の余分なコレステロールを肝臓に戻す働きがあります。
中性脂肪は悪玉コレステロールに変化するため、
高カロリーの食事は悪玉コレステロールを増やすことになります。
中性脂肪は何を食べるかで決まってくるので、
油分や糖分のとりすぎ、肥満には注意しなくてはいけません。
中性脂肪を減らすためには、
DHAやEPAといった脂質を含むサバやマイワシなどの青魚、
アマニ油やえごま油、オリーブオイルなどが有効です。
また、ターメリック(ウコン)には、
炎症を抑える働きがあります。
他にも、アボカド、鮭、生姜、セロリ、全粒穀物、トマト、蒸し大豆
などが炎症を抑える効果があるといわれます。
②お酒は基準量、タバコは禁煙
世界的にもお酒は飲み過ぎに注意して
適量を心がけるよう言われています。
1ドリンク中に純アルコール10gという
基準量が使われています。
純アルコール10gとは、具体的には
「ビール:コップ一杯程度」
「ワイン(12%):ワイングラス(120ml)程度」
「ウィスキー(40%):シングル水割り(原酒で60ml)」が目安です。
(引用:厚生労働省-「e-ヘルスネット」-「飲酒量の単位」:
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/alcohol/a-02-001.html)
また、現在喫煙中の方は、
できる限り禁煙を目指しましょう。
③適度な運動
運動を習慣的にするのも大切です。
1日30分以上の有酸素運動を、
少なくとも週3日ほどするとよいと言われています。
10分の運動を1日に3回してもいいので
そんなにハードルは高くないと思います。
普通に歩くか、少し速い速度でのウォーキングで
十分効果があります。
運動する習慣がない方は、
自転車で買い物に行ったり、子どもと遊んだりするなど、
普段の生活の中で体を動かす時間を
少しずつ増やしていくとよいでしょう。
④ストレスを減らす
ストレスは体に悪でしかありません。
心を穏やかにして過ごすことは
人生で最も大切なことです。
ストレスは、3つに分かれます。
・物理的なもの(暑さや寒さ、騒音、混雑など)
・化学的なもの(公害物質、薬物、息苦しさなど)
・心理的・社会的なもの(激務や人間関係、家庭の問題など)
物理的なものや化学的なストレスを取り除くことは
比較的に簡単かもしれませんが、
人間関係などによる心理的・社会的なストレスからは
なかなか逃れることが難しいかもしれません。
ストレスの原因は何なのかを見つめ直し、
遠ざけたり、気分転換の時間を意識的に増やしましょう。
⑤自分に合った睡眠時間の確保
睡眠で大事になるのは、
睡眠時間をきちんと確保することです。
日中眠くなったり、休日に遅くまで寝てしまう場合は、
日ごろから睡眠時間が足りていないサインといえます。
睡眠不足は風邪をひきやすいなど、
免疫機能に悪影響を与えたり、
慢性炎症となって高血圧や
糖尿病の原因にもなります。
睡眠には他にも、
「脳や身体の休養」「免疫機能の強化」「感情の整理」など
重要な役割がたくさんあります。
睡眠不足は慢性炎症の増加だけでなく、
体内のリズムを乱して様々な不調の原因にもなります。
動ける体を作って慢性炎症を防ぎましょう
上記の5つの慢性炎症を防ぐ方法で、
①の食事に関しては食べる物を注意しましょう。
②喫煙、飲酒は節制してもらえば効果が出ます。
③④⑤は運動をすることでストレスが減って、
睡眠にも良い影響を与えます。
ですが、
ここで問題が一つあります。
運動経験や運動習慣がないと、いざ運動しようと思っても
体が動きにくいという方が多くいます。
過去にケガや手術をしていたり、
運動習慣がなくて、筋肉や関節を長い間あまり動かしてないと、
筋膜が硬くなって周囲の他の筋膜と癒着して
炎症を起こいていることがあります。
これを筋膜性疼痛症候群といって、
これも慢性炎症の一つです。
筋膜が癒着したまま運動をすると、
筋断裂や関節痛、筋膜断裂などを発症することがあり、
日常生活でも動く時に
筋肉や関節に違和感が出たりします。
このように運動は慢性炎症を防ぐのに有効ですが、
筋膜の癒着を取り除いて、動ける体にすることが必要です。